InfoQ

InfoQ

News

マイブックマーク

ブックマークするためにログイン または 会員登録 する

ブックマークされました!

ブックマークがエラーになりました。もう一度お願いします。

Rubiniusの開発を始めてみる

作者 Werner Schuster , 翻訳者 長部 広太 投稿日 2007年10月10日

セクション
デベロップメント,
設計/アーキテクチャ
トピック
プログラミング ,
Ruby ,
動的言語
タグ
Rubinius ,
Trends
近頃Rubiniusは沢山の支持を得ている。そしてRuby VM実装者の中には、Rubiniusの将来は素晴らしいものになるであろうと思っている者もいる(参考記事)

理由の1つは、モジュラー・デザインとRubiniusがその内部を公開する方法にある。Rubiniusはintrospectionをずっと行うので、一役買うことを試みる新しい開発者にはうってつけでる。obj.methods(オブジェクトのpublicなインスタンスメソッドを一覧表示する)のようなメソッドを使用して、Rubyのクラスを調べるなんてことはRubyにとって既に当然のように出来てしまうことであり、珍しくも何ともない。Rubiniusは、Rubyの抽象構文木(AST)へのアクセス提供によって一歩先へ行っている。Rubiniusはシンボルとネストされたリストを使用して表現するParseTree(source)を使用している。例えば、
puts "Hello, Rubinius. You rock my world!"  
上記のコードは以下のように表される。
 [:fcall, :puts, [:array, [:str, "Hello, Rubinius. You rock my world!", 0]]] 
これがLISPやSchemeに似ていても、偶然ではない。その表現はS式と呼ばれている。そして、S式はLISPやSchemeが自身のコードを表現する方法でもある。

このようにASTを表す利点は、メモリ内でリンクされたオブジェクトから成るデータ構造を解釈するよりも、ASTを解釈する方が簡単であるという点である。
これはASTを生成するとなるとより一層明らかになる。例をあげるとすればASTを使用したテストケースなどを生成すると一層利点が明らかになる。

ParseTreeを学んでおくとRubiniusの開発に役立つ。2、3三のツールは、既にParseTreeに基づいている。Ruby2Ruby(source)ParseTreeのASTを解釈し、それをRubyのソースコードに変換する。このことは実行時生成のRubyコードを調査するのに役立つ。Flog(source)はコードを分析する新しいツールである。Ruby2C(source)またはHeckle(source)のようにParseTreeに基づく他のツールも、同様に複数の分析機能を持っている。ParseTreeを使用しているもう一つのツールはAmbition(参考記事)である。Ambitionはデータベースと他のクエリを生成するためにRubyコードのParseTree表現を使う方法である。

Brian Ford氏はParseTreeを出力させるようなRubiniusの内部構造を議論している(source)。Rubiniusコードとそのコードの基礎をなすバイトコードに対するParseTree ASTsを考察するツールは話題の一つである。このことによって新しいRubinius開発者は、外側が保護されたまま影響を受けにくいこと、又はRubyのソースが実行に際して変換されるということが理解出来る。より多くのそして更新された詳細とコマンドラインオプションが、Rubinius WikiのCommand line options(サイト・英語)という欄で見つかる。

現在Rubiniusコードを読むのに興味がある人に対して、Sam Aaron氏はMac OS XでRubiniusを始めるための説明書とリンクのリストをまとめている(source)
新しい開発者が問題に感じる点があるとしたら、それはRubiniusが使用するソースコード管理(SCM)システムだろう。開発チームはしばらくの間Subversionを使った後、最近Gitに乗り換えた。Git(サイト・英語) は分散ソースコード管理システムである。当初はLinuxカーネル開発用にLinus Torvalds氏が開発したが、今では数多くのプロジェクトがGitを使用している。分散ソースコード管理システムの人気が上がってきている(source)。ブランチを作ることを促進し、ソースコードに対して容易にアイデアを試すための実験を取り入れることが出来る。

Rubiniusの開発を始めるために、RubiniusWebサイトに掲載されているUsing Gitページ(サイト・英語)を参照してほしい。 Sam Aaron氏が指摘するように(source)、一旦Rubiniusをチェックアウトしたら、Gitを使用してRubiniusの開発についていくのは簡単なのだ。

あなたのRubiniusディレクトリに向かって、以下のコマンドを実行してほしい。
Head to your Rubinius directory and utter forth the following:
git pull ; rake build
原文はこちらです:http://www.infoq.com/news/2007/09/rubinius-dev

特集コンテンツ一覧

GAE開発の落とし穴

Googleのクラウド環境をつかったGoogle App Engineによる開発するにあたり、初めての試みで苦悩する開発者達の経験をもとに、各開発フェーズにあわせて問題点やどう解決したかをご紹介します

イベントレポート:「Coqチュートリアル#1」

去る1月12日、定理証明支援系ツールCoqの初心者向けチュートリアルが開催さ れた(http://kokucheese.com/event/index/23667/)。今後も2月2日 (http://kokucheese.com/event/index/23744/)、2月9日、2月16日と引き続き開 催されていく予定である。本記事では、開催の様子をレポートする。

Javaの未来についてのNeal Gafter氏とのディスカッション

Choosing Options

Neal Gafter氏はOracleによるJava買収の影響に関する議論、Javaにセグメンテッドスタックやメタオブジェクトプロトコルを追加することについての主張、そしてJavaとC#との比較について話をしてくれた。

Google Dartのエッセンス:アプリケーションの構築、スナップショット、Isolate

GoogleはVMをともなう新しい言語であり、JSコンパイラでもあるDartをプレビューした。 InfoQはDartのアプリの構築に貢献する文法の裏側を探った:スナップショット、Isolate、モジュール方式

CSPベースのモデル検査ツール「Process Analysis Toolkit」

本記事ではCSPベースの「マルチドメイン・モデル検査ツール」である、PAT(Process Analysis Toolkit)について紹介する。モデル検査は、形式手法(Formal Method)という方法論を基礎とする技術であり、複雑さが増大しながらも安全性を求められる、現在のソフトウェア開発の状況に対する処方箋の1つとして注目されている手法である。

Jenkinsによる継続的インテグレーションのススメ(4) ~CloudBeesでJenkinsをサービスとして使う~

前回まで、Jenkinsの幾つかの側面に注目して解説をしてきました。シリーズ最後の今回は、Jenkinsをサービスとして使う方法を紹介します。

書籍『抽象によるソフトウェア設計-Alloyではじめる形式手法-』の紹介

Alloyは、MITにて開発された仕様記述言語であり、ツールによる自動解析を使い、インクリメンタルに形式仕様が書けることが特長である。筆者らはAlloy開発者による、Alloyを使った形式手法入門書を翻訳、今夏にオーム社より刊行した。本記事では、Alloyの簡単な概要と、翻訳書『抽象によるソフトウェア設計』(「Alloy本」)を紹介する。

Windows デバイスで開発するタッチユーザーインターフェイス

スマートフォンを中心としたマルチデバイスにおけるタッチユーザーインターフェイスへの対応は、既に必須の項目となりつつある。本記事では、Windows デバイスにおける UX のベースとなっている「メトロ」というデザイン言語を掘り下げながら、既存環境を意識しつつもどのようにタッチユーザーインターフェイス開発に取り組んでいくべきであるかについて解説していく。